6 月 5 日、一般社団法人 生成AI協会(GAIS)の建築・土木ワーキング・グループが主催する「建設業+生成AI活用 勉強会」がオンラインで開催されました。当日は、建設業界が直面する人手不足・生産性停滞への処方箋として生成AIをどう位置づけるか――最新事例と実践的な導入手順が共有されました。以下、主要セッションの概要をお届けします。
(1)建設業における生成AI活用の第一歩
河津 大誠 氏(株式会社AItech 代表取締役、 GAIS 理事)



河津氏は、深刻な人手不足と生産性の停滞という業界課題を概観し、生成 AIでノンコア業務を自動化するロードマップを示した。建設就業者は1997年の685万人から2024年に477万人へ減少、29歳以下は12%に留まる。さらに「2024年問題」で残業時間が抑制され、2025年度の建築基準法改正によって確認申請図書が倍増する見込みであることから、河津氏は「従来のやり方では限界がある」と課題を整理した。



そして、設計工程(約6か月)の半分を占める法規確認・省エネ計算・申請書作成などのノンコア業務は、e-Gov条文と図面を突き合わせながら役所と10〜30往復を要するアナログ作業が中心で、ミスや手戻りが頻発する。これらを解消する手段として、図面を読み取り法規チェックから申請書生成までをワンストップで行う「ノンコア業務自動化AIエージェント」を紹介。併せて、自然言語で図面や書類を検索し該当箇所をハイライトするSaaS型図面検索機能も実装し、検索時間を最大90%短縮すると説明した。

また、脱炭素対応として鹿島建設と共同開発した**「Carbon Foot Scope」**を披露。見積書をAIで自動仕分けし、LCAデータベースと連携してCO₂排出量を即時算定する仕組みで、材料・工法の差替え効果を数分で比較できるため、設計段階から環境価値を定量提示できる。導入ステップは「PoC → 小規模運用 → 全社展開」の三段階を推奨。まず課題を棚卸しし、部署横断チームでデータ整形ルールを統一することが鍵だと指摘した。最後に河津氏は「AIは人手不足産業でこそ真価を発揮する。思い切って業務をAIに任せる決断が未来を切り開く」と締めくくり、早期のPoC実施を呼びかけた。
(2)「CSPI-EXPO 2025 出展のご案内」
川西 敦士 氏(CIVIL CREATE 代表/前田建設工業)

GAIS法人会員の CIVIL CREATE 社の川西氏は、6月18日(水)から幕張メッセで開催される「CSPI-EXPO 2025」にCIVIL CREATE社・アトス社・ソラボット社の三社で合同ブースを展開することを紹介。主な見どころとして、マイクラ×建設教育:国交省公開のダムデータを Minecraft 内に再現し、施工計画を体感学習できるコンテンツ。遠隔ドローン操縦体験:幕張メッセ会場から福島・白河の実機ドローンをリアルタイム操作。レゴによるICT施工フィールド模型:アトス社「ビレッジ」をブロックで可視化。三次元スキルキャンプ:1 日1 時間×30 日で3Dオペレーターを育成するオンライン講座を紹介。さらに、建設バイトマッチング「建設タイミー」、BIM/CIM管理技士対策アプリなど、人材確保と即戦力化を同時に実現するサービス群を発表。「21 日(土)は親子向けマイクライベントも実施するので気軽に来場してほしい」と呼びかけました。
GAIS の 建築・土木WG は、今後も実践的なナレッジ共有の場を継続していきます。御歓心のある企業の方は、GAISの事務局までお問合せください。
★本記事は、主に ChatGPT o3 が文字起こし原稿から作成しました。